焼き菓子の卸販売をするには何が必要?

当キッチンを拠点に、焼き菓子やパン(和菓子も)の販売で活動している人の大半は、一般のお客さんが相手です。

いわゆる、小売り【こうり】です。

マルシェ出店や通販などがメインです。

でも、中には、カフェやレストラン、バーなどのお店や会社相手に販売している人もいますし、そこを目指している人もいます。

そんなわけで、今回は卸販売について必要なことを書いておきます。

卸販売は、ちょいとレベルが上がるよ〜

お菓子を作ってマルシェで販売。

マルシェ出店が初めての人にとっては不安しかないような未知の世界です。

でも、数回出店すれば要領を得て、どんなマルシェでも、だいたいこなせるようになります。

ビビるのは最初のうちだけで、慣れたら楽ちんで超楽しい。(ほんま楽しいんですよね^_^)

ところが、卸販売となりると話は別。

ぜーんぜん別!!!!

別ですよ〜〜

言ってしまえば、ガッチガッチのビジネスになります。

今まで自転車で移動してたけど、これからは自動車で、くらいの違いがあります。

自転車なら信号無視オッケー。

でも、自動車なら即アウト!

みたいな。w

なので、卸販売を考えている人は、気を引き締めてしっかり基礎から学ぶ姿勢が大切になってくると思います。

「無知は罪」と言う言葉があるように、知らないと、知らず知らずのうちに他人はもちろんのこと、自分にも害を与えることになるので、ほんまたのんます。

卸販売のメリットとデメリット

卸販売のメリットは、まとまった注文を定期的にもらえるので売り上げが「小売よりは」安定します。

また、注文をもらってから必要数を製造するので売れ残りの心配がありません。

逆にデメリットは、卸先のお店が小売価格で販売するので、それより安く販売しないといけない点。

つまり、商品1点あたりの利益が少なくなる点です。

そして、「商品が売れる売れない。」と言う部分は、自分自身がコントロールしたり試行錯誤したりすることはできず、販売力は卸先の力に頼らないといけない点です。

卸販売で絶対にやってはいけないこと

例えば、友達がキッシュ専門店をやっている。

友達:「お菓子も一緒に販売したいので作ってくれない?」

わたし:「い〜よ〜。」

と、ちょっと手伝う感じで作る場合は、希望通りの商品を作って友達のお店にお届けすればそれでオッケーです。

お友達ですからね。

でも、ビジネスとして、友達のお店以外へも卸販売をする場合は、きっかけは友達でも良いんですが、絶対にやったらいけないのが「口約束」です。

口約束は、最悪ですから、ほんま気つけてくださいよ!

お菓子作りに関係なく、ビジネスの現場で、「やってはいけないことのダントツ1位が口約束」と言えるくらい、やばいことなんです。

なぜなら記録がないので、しばらくはええ感じでやっていたものの、後々、「言った言ってない」ととかのトラブルのもとになるからです。

最悪、友達なくしますし、人間関係もぐちゃぐちゃになります。

そして利益も残らない。

繰り返しますが、ビジネスとして卸販売をする場合は、絶対に記録の残る書面などで、お互い、条件などを確認して納得、合意しておく必要があります。

繰り返しますが、「親しき仲にも礼儀あり」と言うことわざがあるように、たとえ、友達でも、ビジネスでの取引の場合は、絶対に書面を交わしてください。

「せやから最初に言うたやん。ほんまにぃ〜、知らんわ。」

と言わせないようご注意くださいね。

卸販売なら100%決める3つのこと

卸販売の契約(正式な約束)が決まったら、と言うか、決まる前に決めておかないといけないことが3つあります。

1つ目は卸価格。

2つ目は注文単位。

3つ目は支払い方法。

卸価格

卸販売では、卸先のお店や会社が販売業務を行ってくれる代わり、ちゃんと利益が出るように卸価格を設定する必要があります。

例えば、普段、マルシェで販売している価格が500円なら、卸販売の時は1個300円とか400円にする、と言う感じです。

卸価格の決まったルールはないので自由に決めることができます。

でも、500円の商品を490円でおろした場合、先方は1個売って10円の利益です。

それでは販売側もモチベーションが上がりません。

参考情報としては、めちゃめちゃ安い卸価格は、販売価格の3〜4割です。

500円の商品なら150円〜200円という感じです。

販売価格の5割(250円)なら、かなり良心的です。

でも、お菓子作りの場合、これでは原価にもならない場合が多いと思います。

そんな場合は6割〜75%です。

卸価格が8割(400円)ともなると、取引には二の足を踏まれる場合が出てくるかと思います。

いろいろな業界を見てきて、なんとか言える数字です。

注文単位

当キッチンにあるカップケーキの型は12個用です。

なので、カップケーキを卸すなら12の倍数が良いです。

クッキーなども、一度に作れるマックスの数を最低限にすると良いです。

やってはいけないのが「1個から」というパターン。

小売りじゃないですし、まとめて販売してナンボの卸売りですから、必ず最低注文数量を決めておきます。

最低注文を下回る注文の場合は、きっぱり断ること。

相手の都合に合わせていては、ただの趣味になってしまいます。

趣味の人は、相手の要望通りやりますが、ビジネス、つまり、自分の収入のためにやっている場合は、相手のわがままに付き合っっていたら、永遠に趣味になります。

支払い方法

悪いことは言わないんで、「現金即時決済」にしてください(笑)

「商品到着後の銀行振込」とか「1ヶ月分まとめて翌月に」とかやってたら、払わないお店や会社が必ず出てきます。

振込を忘れていた、とかもありますし、重要な支払い先を優先して、個人は後回し、とかもありますし。

そうなると「催促する」と言う無駄な仕事が発生してしまいます。

あまり、書きたくはないんですが、個人はナメられやすいです。

だから、現金即時決済なんです。

ビジネスの現場では、お金のことは信用に関わるので第一に考えないといけないんですが、そうでもない人や企業はいっぱいあるんです。

そういうの、たくさん見てきたんで、、、当キッチンのメンバーさんだけには、あるいは、ここ記事を読んでる方には、そういうしなくて良い失敗はしてほしくないと思います。