委託販売【いたくはんばい】で販路拡大しましょ

世の中いろんな販売方法があります。

店舗販売、ネット販売、訪問販売、そしてマルシェでの販売などなど。

今回は数ある販売方法の中から委託販売【いたくはんばい】について。

委託販売とは

個人作家でアクセサリーや洋服などを作っている方がよくやっている方法です。

どこかのお店さんに商品を置いてもらって、代わりに販売してもらう方法です。

知り合いのお店さんの場合もあれば、まったく繋がりのないお店の場合もあります。

「知り合いのお店さんに置いてもらう。」というのが、多いと思います。

例えば、「委託販売で置いてもらっている1,000円の商品が売れた。」といった場合、お店さんが代わりに1,000円を回収してくれます。

そしてお店さんの販売手数料100円を差し引いた残り900円が自分の売り上げとなります。

販売手数料の割合は話し合いや書面などで決めます。

委託販売のデメリット

委託販売にはデメリットがあります。

それは、委託しているお店の商品のサブになるという点です。

委託先がカフェの場合、カフェのメイン商品はご飯やコーヒーや紅茶などです。

雑貨やアクセサリー、あるいは焼き菓子などは、店内の片隅に置いてもらうこともあれば、レジ横など目立つところに置いてもらうこともあります。

それは委託先のお店さんの判断になります。

委託販売の商品はお店さんにとってはサブになるので、「来店したお客さんの目に留まるチャンスがある。」「購入される可能性がある。」というだけで、必ず売れるとは限らないわけです。

「半年間置いてもらったけど1個も売れなかった。」ということは普通に起こります。

そういった場合は、商品は引き上げて委託販売は終了したりします。

お店さんのご厚意で「置いといてもええよ。」と言ってくれる場合もありますが、逆の立場なら「売れないものを置かれててもなぁ~」ってなりますしね。

委託販売のメリット

委託販売のメリットは、「自分が(常時)販売活動をしなくても良い。」というのがあります。

そしても、最も大きなメリットは「販路拡大のチャンスになり得る。」ということです。

お客さんもいろいろです。

アクセサリーを見て「わぁかわいい。」と買ってくれる人もいるし、中にはお店をやっていて「うちでも販売したい。」という声も出てくるかもしれません。

「かもしれません。」という可能性の表現になりますが、委託してなければ可能性はゼロです。

このように自分の作品や商品が人の目に触れるという点で、委託販売は販路拡大チャンスの選択肢のひとつとして考えても良いでしょう。

委託販売の始め方

委託販売は次の3ステップで始めます。

1.委託先を見つける
2.置いてもらう
3.代金回収と商品の入れ替え

委託先を見つける

営業マンのごとく足で、いろいろなお店を回って交渉して委託販売をしてもらうという方法がもっともポピュラーです。

もともと知り合いのお店だと話はしやすいですが、飛び込みで委託販売をしてくれるお店を開拓するのは、なかなかハードルは高いかもしれません。

当店も、床マットに害虫駆除、ホットペッパーやリクルート、食べログなどの営業マンが来たことがありますが秒で追い払っています。

話さえ聞きませんし、置いて行った名刺も見ることなく即ゴミ箱です。

それくらい飛び込み営業は印象が悪いのです・・・

というか、そいつらはランチタイムの忙しいときなどに入ってきて「店長さん(オーナーさん)いますか?」とか、まったく空気を読めないポンコツ営業マンばかりだったというのも理由ですが。

そういった営業についても、へたくそな人、うまい人がいます。

置いてもらう

商品をおいてもらうことになったら、軽い打ち合わせなどをします。

どこに置いてもらうかが決まったら、「じゃお願いします。」では芸がないです。

お店の片隅においてくれるとは言え、ちゃんとディスプレイを考えたうえ「このように置いてください。」と見せ方もセットで置いてもらいます。

場合によってはポップやチラシなども用意すると最高ですね。

代金回収や商品の入れ替えや補充

そして定期的にお店さんを訪問して代金の精算をしたり、商品の補充や入れ替えを行います。

これが遠方のお店さんなどだと、宅急便を使って商品を送ったり、入れ替える商品をお繰り返してもらったりします。

また、代金回収についても、請求書を発行して銀行振込をしてもらいます。

委託販売の特性上、無限に委託先を増やすことは難しいのがわかると思います。

なので、販路拡大の選択肢の1つとして知っておいて損はないと思います。

委託販売に向く商品・向かない商品

先日見学に来られた奥様は、パン教室の先生をされている方で、自宅のお隣さんが洋菓子を作る人。

お二人で活動しようということで菓子製造許可のあるキッチンを探されていました。

「間借りカフェや委託販売の話をもらっている。」とのことでしたが、パンや洋菓子の委託販売は、ほとんど見かけないし、かなり難しいです。

なぜなら、洋菓子もパンも知識が必要ですし賞味期限など問題もあるからです。

逆に、賞味期限のないアクセサリーや洋服などは委託販売にはバリバリ向いています。

その中間が焼き菓子でしょう。

焼き菓子の賞味期限は長いので、しかも、個包装しておけば、アルバイトスタッフなど、誰でも雑貨のように販売することができます。

チラシ委託

委託「販売」ではありませんが、「チラシをお店においてもらう。」という販路拡大の方法は昔からあります。

チラシだと、なくなったり減ってきたりしたときに補充するだけでいいし、お金のやり取りもありません。(※チラシはほんと大事で効果があるのでマルシェ出店でも必ず用意しましょう!)

なので、「チラシくらいなら置いても良いよ。」というお店は意外に見つかります。

当店も店内の棚にお友達のお店や、◯◯レッスン、展示会の案内とか、いろいろなチラシを置いています。

飛び込みで「チラシ置いて~」の人は基本お断りしていて、友達のお店だったり、常連さんのご商売のチラシなどに限定しています。

もちろん、常連さんでも人を見て判断します。(怪しいビジネスをしてるっぽい人などは店舗への出禁まではいかないまでも、チラシを置くとかはナシです。)