マルシェ出店前に必ず準備しておきたい5つのツール

当キッチンではマルシェ初出店の方から超ベテラン出店の方までいます。

どちらかというとビギナーの人が多いです。

マルシェ出店ベテランの方は、文字通り経験を積んでいるので特に新しくすべきことはなく、毎回きっちりご自身のルーティーンをこなされています。

今回は、マルシェ出店ビギナーさん向けに、出店前に準備しておきたいツールを紹介したいと思います。

紙のチラシやフライヤー、ショップカード

マルシェ出店のベテランともなると、毎回「そのお店目当て」で来場するお客さんが多くなります。

指名買いです。

すでにしっかり認知されているので、店舗からの出店のお知らせもあり、「明日のマルシェは◯◯ショップさんが来るから買いに行こう。」となるわけです。

毎回行列ができる店舗さんもあるほどです。

そういった店舗さんは「マルシェで売上を作ってナンボ」の世界です。

毎朝の出店準備のときなど、台車にばんじゅうを男性の身長を軽く超えるほど積んで運んでいるのを見かけます。

しかしながら、認知されていないビギナーさんの場合は、当日の売上も大事ですが、それよりも「知ってもらうこと。」が最優先事項になります。

極端な話、出店当日は赤字でもチラシ10枚でも持って帰ってもらえたら「儲けもん。」です。

「原価がいくら」とか「何個用意する。」といったことに加えて、購入してくれたお客さん以外の「通りすがりの人」にでもアピールできるようチラシやフライヤーを用意しておきます。

街なかで無理やり渡されたチラシやフライヤーはゴミ箱行きですが、お客さん自ら取ったチラシは必ず持って帰ってもらえます。

そして、後日、なんらかのアクションをしてくれる可能性があるわけです。

もし、チラシもフライヤーもなければ、後日、「改めて見てもらえる。」というチャンスは0%になってしまいす。

そういった意味で、マルシェ当日、商品が思うように売れなくても、無料でもって帰ってもらえるチラシやフライヤーは、あとあと効き目が出てくるツールなので、必ず用意しておきたいですね。

インスタ

SNSと言えばインスタ。

まだまだ全盛です。

若い人を中心に、(今のところ)インスタは安定的に利用されています。

マルシェ出店前には、必ずインスタアカウントを作って、プロフィールの充実はもちろんのこと、商品の写真を掲載するようにしておきます。

写真はきれいなものはもちろんですが、統一感があり、見た瞬間テーマやコンセプトが伝わるような構成で投稿していくのが良いです。

「ある時は商品の写真、あるときは、自分の子供の写真。」という風に、ビジネスとプライベートをごっちゃにしたインスタアカウントは、悪いとは言いませんが、訴求力が弱くなるので避けておきたいところです。(お母さんの趣味」と思われてしまう。)

LINE公式アカウント

今は、誰でも無料でLINEのビジネスアカウントを作ることができます。

合わせて作っておくことをおすすめします。

LINEのメリットは何と言っても「メッセージを開いてくれたかどうか?(既読・未読)」ということがわかる点です。

一般的なメールの場合、送信後相手が読んでくれたかどうかわかりません。

返事が返ってきて初めて読んでくれたことがわかります。

でもLINEの場合は既読か未読かが、わかるので、例えば「1000通送信したけど10人しか買ってくれなかった。」という場合、「1000人に送ったのに少ないなぁ~(T_T)」なんてがっかりします。

でも、既読を見ると「100人だった。」といったことがわかります。

となると「100人中10人が買ってくれた。」ということになります。

割合でいうと10%です。

「少ない・・・」と思われるかもしれませんが、10%という購入率はかなり高い値です。

LINE公式アカウントにはポイントカードや割引クーポンなどの機能もあるので、合わせて利用できるようにしておくとベストです。

FACEBOOK

20代、30代の人のFACEBOOK利用率は低いです。

でも、40代以上の人のFACEBOOK利用率はぐんと高くなります。

あらかじめ自分のお店のお客さんの層が「20代と30代」と、わかっていれば、今さらFACEBOOKをやる必要はありません。

でも、「商品のターゲット層がわからない。」というような場合はFACEBOOKアカウントも作って、必要最小限の情報は載せておきたいところです。

いざ、販売を開始してFACEBOOKの反応が悪ければ閉じてしまえばよいですが、「意外にも高齢者にウケた。」なんてことになれば、インスタよりもFACEBOOKに力を入れる、という流れになります。

ネットショップ

インスタに「カートに入れる」→「決済」というネットショップ機能は(今のところ)ありません。

インスタだけでお菓子を販売しているパティシエさんがいるのですが、お客さんとは、すべてメッセージ(DM)でやり取りしています。

それはそれで良いのですが限界があります。

お客さんが30人くらいまでならメッセージのやりとりも、なんとかこなせます。

でも、「インスタのメッセージからしか購入できない。」状態のまま、何かのきっかけでブレークして、いきなり100人から注文が来たらどうなるでしょうか。

想像できる方は多いと思いますが、1日の大半を、メッセージのやり取りに費やしてしまい、お菓子を作る時間はおろか、睡眠や休息などプライベートな時間さえ削ってしまう事態に陥ります。

そうならないためにも、はじめにネットショップを準備して、売れようが売れまいが「使い方をマスター」しておくことが大事です。

お客さんのすべてが「メッセージで購入したい。」と思っているわけではなく、忙しい人も多いですから、「カートボタンからさくさくっと購入したい。」という人のほうがむしろ大多数です。

そういった意味で、カートボタンから「さくっと」購入できるネットショップは必ず準備しておくことをおすすめします。

まとめ:マルシェは◯◯の場!

当店もマルシェに出店し続けていますが、「マルシェで食っていくぞ(生計を立てるぞ)。」なんて思うと、これは、はっきり言ってしんどいです。

マルシェに出店するたびに収支を計算しますが、赤字のこともあれば黒字のこともあります。
(7月末に出店したときは、同じ敷地内で、たまたま別のイベントが開催されていて売上げがさっぱりでした。←こういうこともある!)

どこのマルシェも、毎回出店者も違えば来場者数もかわります。

天候や季節にも左右されますし世の中の流れ(トレンド)にも左右されます。

5年10年と出店していて、お客さんから「指名買い」をされるようなベテラン出店者はごくわずかです。

そういった有名店舗にならない限り、確実に黒字が作れると限らないのがマルシェです。

「マルシェで売上を作る。」ことを目指すことも大事ですが、「あくまで、自分のビジネスのアピールの場」「横のつながりを作る場」と考えると毎回の出店が逆に楽しくなりますよ^^。

マルシェはPRの場

ぜひ、初回から、そのような心構えで参加してみてください。