お菓子屋さんを始めたい。
特に、店舗を持った、ちゃんとしたお店。
当キッチンでは、そんな夢を持っている人もたくさんいます。
で、おそらく、ほとんどの人は「ショーケースにお菓子を並べて販売する。」というイメージをすると思います。
「お菓子だけ」はやめときや~
店舗を借りて、あるいは、工房を作って、お菓子だけを販売して、それで食っていくというのは、ほぼ無理です。
でも、
- 持ち家の一角を使って店舗を作る
- なので、家賃は0円
- 生活は、旦那さんの収入で困っていない
こんな素晴らしい3条件が揃ったなら、速攻開店できます。
世の中には、そういった恵まれた環境の人もいますよね。
でも、借り入れをして、店舗づくりもして、おまけに家賃まで払って、それで、しっかりお店を回して売上を作っていこうと思うと、お菓子だけでは、キツくなるのは目に見えています。
それだけは、まじで、やめたほうが良いです。
そもそも、「焼き菓子さん」単体の店舗ってほとんど見かけないでしょう。
成り立たないから、誰もやらないし、できないんです。
別の販売アイテムはマスト
お菓子はメイン商品で全然OKです。
でも、それ以外に販売アイテムを持っていることで、しっかり売上げが作れます。
例えば、コーヒーや紅茶、カフェラテなど。
お客さんが、お菓子屋さんで、お菓子を買ってドリンクもテイクアウト。
それだけで、販売単価は2倍近くになります。
「コーヒーや紅茶を売るなら、勉強したり練習したりせなあかんのちゃうの?」なんて思うかもしれませんが、ぜんぜん。
お菓子作りに比べるとダンゼン簡単で、しかも利益率が高いんです。(ナイショな。)
ただし、「ラテアートをやりたい。」という場合は、めちゃくちゃ時間かかるし、センスがなかったら一生絵は描けません。
当店で3年働いていた大学生の野郎は、その3年間で、お客さんにラテを提供することを1回も許可されませんでした。
3年もやってたのに!(゚∀゚)
ラテアートは練習が必要ですが、アートなしにしてしまえば一気にカンタンになります。
いれるだけ、機器の操作だけですから。
誰でもできちゃいます(*´∀`)
デリバリー
暑い日、寒い日、雨の日など「甘いもん食べたいなぁ~」と思っても、「面倒くさい」が勝ってしまうことってありますよね。
そんなときにデリバリーのサービスがあれば、ポチポチっと頼めます。
お菓子やドリンクのテイクアウトのお店。
そこにデリバリーを取り入れておくことで、「買いに行くの面倒くさい。」と、行きたかったけど、「お店に行かない選択」をしたお客さんも取り込めてしまいます。
デリバリーがなければ天気の悪い日は、お店は「ひまやぁ~(;・∀・)」と嘆くことになります。
天気の悪い日は、むしろデリバリーのほうが売上げがよくなってしまうこともあるほどです。
おうち時間ブームのときのデリバリー注文数はエグかった・・・
ネット通販
店舗を持っていても、ネット通販ができる体制はもっておくのが良いです。
これは、「積極的にネット通販をする」という意味ではなくて、遠方のお客さんから注文が入った場合に、すぐに対応できる体制ということです。
「店舗を持つと、お客さんは近隣の人だけ。」
って思うやないですか。
ちゃいますよ~
近隣のお客さんの友達や親戚、知り合いも近隣とは限りません。
「ここのお店のお菓子オイシイよ~うちはいつも買ってるよ~取り寄せてみたら?」なんて紹介してくれる場合もあるわけです。
北は北海道から南は西表島まで。
どこから注文が入るかわかりません。
ネットが普及してからは海外からの注文も全然珍しくないです。
「注文を受けて、ネット上で決済をしてもらう。あとは梱包して送るだけ。」
この簡単な流れで、遠方からの注文にも対応できます。
ちなみに、マルシェでも、「近くの人ばかり」とは限りません。
先日は、「わたし名古屋からきたんですぅ~。」というお客さんもいました。
逆に、観光地などで開催されるマルシェやイベント各種では、観光客の人のほうが多いですね。
余談ですが、観光客が多いところに出店が決まったらお釣り注意です。
というのも、観光客の人は5千円札、1万円札の率がめちゃくちゃ高いからです。
マルシェ出店で、がっつりやるならクレカやペイペイなんかを、早めに取り入れておきたいですね。
イートインはビミョー
少しだけ客先を用意しておいて、、というのも考えると思いますが、売上の観点でいうと、やらんほうがええかな?と思います。
それこそ「カフェ」ということで客席をたくさん作って営業する場合は別にして、お菓子屋さんの店舗内の一角に一部客先というのは、たいした売上にもなんので、なしで良いかと思います。
当店はカフェですが、「500円のコーヒーだけで4時間滞在」とかふつーにありますから。
もしやるなら、「イートインは1時間」など時間制限を設けることです。
「え~1時間だけ~?」と文句言う客は追い返してください。
良いお客さんではないですから。
寝るんやったら帰れ~
教室も想定で!
当キッチンにはご夫婦で、これからお店を開業する予定で活動しているメンバーさんがいます。
ご主人はコーヒー、奥さんはパン。
パンとコーヒーのカフェですね。
でも、奥さんはすでにパン教室の先生をしているので、お店も教室を予定しているそうです。
やっぱり料理は現場で学びたいものです。
しかも、リアルで直接学びたいって人も多いですからね。
「今」教室をやるつもりではなくても、想定した店舗作りをしておくとよろしいかと思いますよ。
自分も他人も、人の気持ちなんて簡単に変わりますから。