どこのマルシェも基本的に出店申し込みから始まります。
身内からの声かけで、申込みなどなく、口約束のみで出店が決まる場合もありますが例外ですね。
マルシェの見つけ方
まずはマルシェ発見から。
大阪、奈良、京都、兵庫の関西圏では、100件以上のマルシェが、定期、不定期で開催されています。
自分の作るお菓子やパンなどに合ったマルシェを見つけます。
見つける場所はインターネットのホームページやインスタやツイッターなどのSNSが中心となります。(それ以外もあるけど例外なので省略)
「マルシェ」というネーミングのものもあれば「◯◯フェスティバル」や「◯◯祭り」「◯◯マーケット」など、主催者によって様々なタイトルがつけられています。
でも、中身を見れば、要するにマルシェ。
ハンドメイド・アクセサリーや洋服、お菓子をはじめとした食品などの1dayショッピングモールです。
申込み
マルシェごとに出店募集要項が違うので、しっかり読んで確認します。
ほとんどのマルシェでは「生クリームなどの乳製の出品は禁止」であったり「食品は必ず個包装して表示ラベルを貼ること。」といった条件があります。
もちろん、菓子製造許可や飲食店営業許可のあるキッチンで作ったものでないと出品できません。
これはマルシェ主催者の立場で考えれば当たり前ですね。
自宅などで作ったものを出品されるとなると、ええ加減な主催者ということになりますから。
そういった規約が設けられていないマルシェ出店者は、ちょっと常識にかけたり衛生意識が低かったりするかもしれないので注意が必要でしょう。
出店審査パスか落ちるか
出店審査を経てパスするか落ちるか2択です。
落ちたらまた別のマルシェを探すか、そのマルシェの次回分に申し込むかになります。
室内で開催されるマルシェは「出店者」に人気なので、数打つくらいの勢いで申し込む必要があると言えます。
同一日に、パスしたマルシェが2つ以上あったら、1つ選んで、他はすぐにキャンセルの連絡をするのがマナーです。
もっとも、あまりキャンセルばかりしていると、マークされて、次回から審査に通らなくなる可能性があるので、あまりアホみたいに数打つのはちょっと避けたほうが良いかもしれません。
出店が決まったら準備!チェック6
めでたく出店が決まったら準備です。
何を準備するかと言えば、大まかには6つのジャンルについて準備します。
商品
あったり前ですが、商品ありきのマルシェですから「何を何個作るか」ということを決めます。
ブース作り
屋外マルシェの場合は、テントやテーブルです。
屋内マルシェでテーブルが用意されている場合は、ブース作りの準備は不要です。
ディスプレイ
めちゃくちゃ重要なディスプレイのためのモノを準備します。
室内マルシェでも借りられるのは、味気のない「会議テーブルだけ。」ということはよくあります。
これでは、あまりにダサいし、お客さんのイメージも最悪になります。
会議テーブルの上にはクロスを引いたり、ディスプレイのための棚や飾りつけなどを用意します。
お釣り
ほとんどのマルシェでは、今のところ現金のやりとりが中心です。
カードや電子マネーが使えるような店舗さんも見かけますが少数派です。
でも、今後はキャッシュレスの流れはマルシェにも押し寄せてくるでしょう。
実店舗営業しているお店でも、常にレジにはお釣り用の現金を常備しています。
用意するお釣りは、販売する商品の値段設定によっては変わるので、一概に「これだけ用意しておけば安心。」というのはないです。
みなさんにオススメしているのは、できるだけ100円単位にしましょう。」ということです。
そうすることで、お釣りは100円玉、500円玉、1000円札だけで済みます。
1円単位の値段設定にしてしまうと1円からお釣りを用意しなくてはいけなくて、はっきり言って、当日がめちゃくちゃ面倒くさいことになります。
消耗品
サブレ1個だけ買ってくれたら、その場で食べるなりポケットに入れて持って帰ることができます。
でも、「あれ4つと、これ5つ、ほんで、それ10個ちょーだい。」
そんなお客さんがいたら、「レジ袋ないですけど良いですか?ポケット入ります?」ではお客さんも困ります。
お持ち帰り用のレジ袋や紙袋などの消耗品なども余裕を持って用意しておきます。
当店の場合は、常にドリンクを出しているので、夏はストローにカップ、砂糖やミルクなど、用意する消耗品がとても多いですが、「お菓子だけの販売」となれば、そんなに多くないです。
備品
マルシェ出店は、出張販売ですから、普段無店舗の人でもその日は「店舗営業」することになります。
実店舗で働いたことがある人はわかると思いますが、ペンやハサミ、カッター、テープなどのステーショナリーを始め、ゴミ箱や掃除道具など、店舗運営に必要な備品や設備が一通り揃っています。
1日だけの出張販売でも、ペンやハサミ、カッターやテープなど、あれば「よかった。」ということがよくあります。
必ずしも使うわけではありませんが、「あったほうが良い」備品については、一式準備しておきます。
当日
いよいよ当日。
初めての出店だと緊張と不安だけ!
でも、マルシェ出店は「商品を販売するだけ。」というシンプルな活動なので安心してください。
お客さんも楽しみに来ていますし、出店者も楽しむのが基本のお祭りですから。
接客はシンプル
楽しみに来ているとは言っても、販売もしきているわけですからしっかり売りたいというのは誰もが思うことです。
そこで、「いらっしゃいませ~。◯◯を使った□□を販売していま~す。」と声がけをする店舗もあります。
個人的には、声かけはエネルギーが消耗するのでやらないですが、そこはお好みのやり方で営業します。
もっとも、ディスプレイをしっかり作り込んでおけば、お客さんは立ち止まってくれやすくなります。
また、「それ頂戴。」「はいどうぞ。ありがとう。」だけで終わる接客もありますが、商品についての質問もあれば、世間話になることもあります。
見た目が大事
ハゲ散らかした汚いオッサンが、かわいいお菓子を販売していたら、おもろいですが、客としては「買いたい」とは思わないでしょう。
近づくことすら躊躇するかもしれません。
お菓子にかぎらず、食品であっても、アクセサリーであっても「見た目の清潔感」は絶対に必要です。
何を持って「清潔感か」というところは判断が難しいところですが。
そして、オススメなのは、食品販売をする場合は、「それっぽい」服そうです。
別の言葉で言うなら「演出」です。
お菓子ではありませんが、例えば、試験管を販売する人が白衣を来ていたら、その道のプロっぽく見えるでしょう?
普段、実はパティシエをしているけど、白衣を着たなら、それを見た人は「医療関係者」と勝手に思ってしまいます。
人を騙すわけではないですが、このような演出をすることで説得力が増して、販売力アップにもつながるということなんです。
なお、当キッチン利用のメンバーさんに「それはあかんやろ。」みたいな人はおらず、皆さん清潔感があり衛生意識も高く、マナーも良いので問題ないですけどね。
想定外の出来事
マルシェの規模にもよりますが、出店当日には想定外のことが起きる場合もあるので、気持ちの準備はしておきたいところです。
例えば、「お釣りが足りなくなった!」とか「個包装したお菓子が結露してべちゃべちゃになった。」なんてよくあることです。
撤収
屋外のテント出店の場合は、テントやテーブルをたたんで帰る荷造りを始めます。
マルシェによりますが、「開催時間終了までおってください。」という条件付きのところもあれば、「完売したら帰ってええよ。」というところもあります。
ただ、完売したからといって、出店場所を空にしてしまっては、マルシェの賑わい感に水をさすことになるので、早めの撤収は、あまりオススメしません。
これは主催者目線での感覚ですが、早々に売り切れるのは良いことですが、それでブースを片付けられると、後から来たお客さんに、まだ時間はあるのに「マルシェもう終わり?」感が伝わってしまうからです。
撤収の時間まで規約に盛り込む出店者は少ないと思いますが、出店することは、「出店者全店舗でそのマルシェを盛り上げる」とう隠れた義務もあると思います。
「売り切れたから。」と、とっとと撤収されると、主催者としては、あまり良い印象を持たないので注意したほうが良いでしょう。
振り返り
初めての出店となると、マルシェ終了後は「反省しかない。」状態になるのは「あるある」です。
1発目からすべてパーフェクトなどは、なかなかないです。
「もっと数を用意すればよかった。」「ディスプレイもうちょっと派手にしておけばよかった。」「カイロ持ってきたら良かった。」など。
出店して初めて気づくことも、たくさんあるので、出店翌日以降、冷静になってその日のことを振り返って、ノートに書くなどして次回に活かしましょう。
もっとも、「出店慣れ」してくると、反省点も少なくなり、ノートに書くほどでもなくなります。
そして優雅にマルシェ出店をこなせるようになります。
ただ、毎回違うマルシェに出店するような場合は、勝手が違うので緊張や不安はずっとついてまわります。